昔は賃金をもらって働くか、大きなリスクを背負って独立するかの二者択一だった。だが、大企業も厳しい環境に置かれる現在では、雇われて働くほうがよほどリスクの大きい選択かもしれない。それよりも独立して、安全な道を歩んだほうがいい。
以前は起業といえば「銀行からお金を借り、高額の資金をつぎこんでワンチャンスに賭ける」といった、大きなリスクを背負って始めるものでした。しかし、今では誰しも、リスクも資金もなしにビジネスを始められる時代になっているのです。
本書では、自身もマイクロビジネス起業を数多く行っているクリス・キレボー氏が、「まとまった資金のいらないお金の稼ぎ方」を、1500人もの対象者にリサーチして、そのエッセンスをまとめています。
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・アイデアの見つけ方
・それを商品化(サービス化)するにはどうすれば良いか
・人の心をつかむ売り込み方のコツ
・うまく行き始めたら、次に何をするか
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といった行動につながる実践的な知識が、具体例とともにわかりやすく解説されているので、自分の商品やサービスを作りたい方にとっては、大きな示唆があるはずです。
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1:ニーズを見つけるには
シンプルにいうと、私たちはみな、あるものをより多く増やしたいと願い、あるものはより減らしたいと願っている
顧客のニーズを考える際に重要な視点です。
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増やしたいもの・・・愛、お金、自由、時間、他者からの承認 など
減らしたいもの・・・ストレス、長時間通勤、うまくいかない人間関係 など
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人の欲しがるものを多く提供するか、欲しくないものを取り除くかを目的としたビジネスであれば、方向性としては間違っていないと言えます。
この視点でアイデアを出すうえで、Twitterで面白い投稿があったのでご紹介します。
#起業家予備軍に伝えたい
起業家志望の子にネタがないと相談されたのですが僕だったらこうします。神社にお参りに行くついでに絵馬に書いてる人の悩み・叶えたいことをデータ化します。エクセルでそのデータをまとめ、闇が深そう&自分が解決できそうな悩みを解決するサービスで起業します。#起業しろ— 戸村 光@シリコンバレー (@hikaru_hackjpn) 2019年5月2日
これは一例ですが「人が抱えている深い悩みや欲望は何か」を考えるところからビジネスは始まるのですね。
2:見切り発車でもとにかく実行する
計画するのは悪いことではないが、下手をすると実行されなかった計画だけを残して人生は終わってしまう。計画と実行の戦いにおいて、勝つのは常に実行だ。
アイデアを思いついたら「すばやくスタートして、市場の反応を見てから考える」ことが何より大切になります。
紹介されていた事例で面白いなと思ったのは、市場ニーズを確かめるための方法として、「商品を作る前にまず売ってみる」という方法です。
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まだ作っていないが、高級自動車の専門的ガイドブックを9万円で売り出す
→
2件注文が入ったのでその時点で作成を始めて、急ピッチでしあげて納品する
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売れるかどうかわからないものに時間を割くより、売れるとわかってから時間を割く方がモチベーションもあがって作業効率も良くなりそうです。どれくらいの時間をかければ完成させられるか、バッファを含めて事前に想定しておく必要はありますね。
3:商品価格は「ベネフィット」を基準に決める
価格を決定する最悪の方法は、それをつくるのにどれくらい時間がかかるか、あるいはあなたの時間にどれくらい「価値があるか」を考慮することだ。
「商品を作るためのコスト」と「顧客に与えるベネフィット」は、まったく別物だという話です。売り手の時間にどれくらい価値があるかは、買い手にとって関係ありません。
買い手は「頑張り」ではなく、「価値」にお金を払います。ですので、売り手としても、かかるコストから逆算して値段を決めるのではなく、提供できると考える価値の大きさで価格を決めるべきだということです。
商品に価格をつけるとき、必ず高すぎると文句を言う人がいます。しかし、そうした人の言葉を真に受けてしまうと、本来提供できる価値以下に買い叩かれてしまうだけです。受託の場合はともかく、自分の商品・サービスを販売するとなったら、一歩も引かないと覚悟を決めて、適正な価格で買ってくれる顧客を探すべきでしょう。
それでも全く売れないとなったら、そこで初めて価格を見直したり、売り込むマーケットを変えてみたり、といった工夫ができれば良いと思います。
まとめ
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・初期資金 1万円〜10万円
・年間収益 500万円以上
・資格や特別な技能を必要としない
・自分一人、もしくは友人数人で行っている
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にわかには信じられないですが、こうしたビジネスをされている方は、世界中にたくさんいます。
そして、この本に出てくる方々に共通しているのは、起業家を目指していたわけではなかったということ。「気がつけば実は起業していた」という方ばかりです。「一大決心」「大勝負」といった従来の起業のイメージとは、遠くかけ離れているのがわかります。
たくさん具体例が載っているのですが、紹介するとえげつない長さのブログになってしまうので、印象に残った部分を抜粋するだけにしました。笑
ちなみに、マイクロビジネスについては iSaraでも講座があり、講座内容をこちらでもまとめているので、ご興味ある方はぜひご一読ください!
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それでは。
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